大金を使った動画が人気の金髪ユーチューバーヒカル氏。彼が2017年の夏、VALU騒動によってYouTube史上類を見ない炎上騒ぎをおこしたことは今も記憶に新しいところです。
なぜ彼は炎上したのか、そもそもVALUって一体なに?といった人のために、今回はヒカル氏のVALU騒動をふりかえってみましょう。
ヒカルがやっていたVALUについて
ヒカルとVALUについて①サービス解説
VALUというサービスは2017年5月にはじまったばかりの株式市場に似たサービスです。
自身の価値を株のように高め、「VA」と呼ばれる疑似的な株式を発行、ビットコイン上で価値を売買できるものです。
ヒカル氏はこのVALUを禁断ボーイズのいっくん氏、仮面系ユーチューバーであるラファエル氏らVAZメンバーとともにスタートしました。
ヒカルとVALUについて②高騰と暴落
人気YouTuberということもあり、ファンはサービス開始直後から彼らのVAに殺到しました。
それによりストップ高で価値が高まります。ところが8月15日、ヒカル氏らグループは自分たちが所持していたVAを一斉に売りに出してしまうのです。これにより高騰していたVAは一気に大暴落、大量にヒカル氏らのVAを持っていた株主は金銭的な大被害をこうむってしまいました。
その一方でヒカル氏らグループは高騰させ売り抜けたことで数千万単位の儲けを出したのです。
ヒカルとVALUについて③問題点
本日、弊社より、VAZ社ならびに井川氏に対し、VAの大量販売など一連の行為における損失又は損害が発生したユーザーへの損害賠償または損失補填、VALU保有者からのVAの買取り等を勧告する通知書を内容証明郵便により送付いたしました。https://t.co/lVDHof9jju
— VALU (@VALU_official) August 23, 2017
この売り抜けが問題視され、ネット上では詐欺ではいかという声があがりました。
事前に優待をほのめかして買いを煽っていたり、VAZ顧問の井川氏も売り抜けていたことからインサイダー取引にあたるのでないかとネットで炎上。
現にVALU側からも違反通告を受けてしまったのです。
ヒカルはVALUを買い戻すことを発表したものの・・・
VAの買戻しをすると宣言したヒカル
全てのビットコイン(5465万円相当)を使って自社株買いを行います! pic.twitter.com/FY2LqvqKnT
— ヒカル (@kinnpatuhikaru) August 16, 2017
一連の騒動を受け、ヒカル氏は異例の長文をツイッター上で公開しました。
それによると、
- ・そもそも優待を設定すると煽ってはいない
- ・井川氏を儲けさせるような連携はしていない
というものでした。
あくまで企画の一旦で誰が自身の価値を一番高くできるのか、VALUというサービスを使った企画動画のためだけと主張したのです。
しかし紛らわしい思いをさせてしまったということで、VALUを買い戻すことを約束しました。
しかし損切した人は結局損をしたままであり、そもそもアカウントも使えなくなっていることから買い戻しはされることなく、いずれにせよいまだ多くの人々に金銭的被害をあたえたままになっています。
ヒカルのVALU炎上騒動は終わらないその理由
釈明したから炎上は収束する、とはいきませんでした。
ヒカル氏のVALU炎上騒動は一向に鎮火しないどころかネットユーザーの怒りはどんどん燃え広がっていきます。
なぜそこまで追及されるのか、ヒカル氏はもともと汚い大人がしている闇を暴くことをテーマに人気を博したユーチューバーだったからにほかなりません。
今度はヒカル氏自身が汚い大人側になっていることがネットユーザーの反発を買い、過去の情報商材ビジネスをしていたこと、プレゼント企画の中身が入ってないことなどの疑惑も指摘され、ユーチューブ史上かつてない大炎上騒ぎに発展していったのです。
VALU事件後ヒカルに嫌がらせが相次ぐ
昨日今日で実家とその周辺に嫌がらせ行為、無言電話などが絶えず行われています。僕だけの電話番号流出などならまだしも僕の家族、まえっさんの子供奥さんにまで実害が及んでいます。
悪ノリや悪ふざけで関係がない家族や子供を巻き込むのは本当にやめてください。
よろしくお願いします。— ヒカル (@kinnpatuhikaru) August 18, 2017
炎上騒動によって出演予定となっていたイベントもキャンセルとなっていったヒカル氏。
それだけならまだ良いのですが、ネットユーザーの中には行き過ぎた嫌がらせをする人々が増えてきました。
具体的になにをされたのでしょうか?
- ・自宅住所、本名、電話番号、Yahooアカウントの特定
- ・アマゾンアカウントで大量の注文をされる
- ・コーラン燃やす動画を作られる
- ・ヒカル氏以外の家族への嫌がらせ
こうした嫌がらせが連日連夜新たな燃料とともに追加されていきます。
自分でしでかしたことで自分が叩かれるのは我慢できるヒカル氏ですが、さすがに無関係の家族まで巻き込んでいるということで、普段の大口はなりをひそめ行動を慎むよう異例のツイートを投稿しました。
VALU事件後ヒカルチャンネルが大変なことに
【拡散希望】 pic.twitter.com/L9iHRKVdsL
— エンゼルフレンチ (@maedakarisuma) August 28, 2017
ヒカル氏の一連の騒動を受け様々な嫌がらせの他にYouTubeチャンネル自体も大変なことになっていました。
まずはチャンネル登録者が激減したのです。
昨年8月末には270万人程度いたヒカル氏のチャンネル登録者数がVALU騒動ののち、245万人になってしまい、およそ25万人がチャンネル登録を解除してしまいました。
ヒカルVALU騒動の余波・低評価の激増
また2ちゃんねる住民が開発した「すこすこ砲」と呼ばれるツールによって、動画に自動的に低評価をつけられてしまい、チャンネル全体の低評価数が激増します。
低評価くらいいいじゃないかと思うかもしれませんが、YouTubeの再生回数の伸びは急上昇と関連動画に表示されるかどうかが肝となっています。
より人気の高い関連動画に表示されると再生回数もシェアされ急上昇にも載るのです。
関連動画に表示されるためのアルゴリズムに、動画の評価数がかかわっているといわれています。
つまり低評価がたくさん増えることによってヒカル氏の動画は関連動画に表示されにくくなり、結果的にチャンネル全体の再生力も弱まってしまったのです。
ヒカルVALU騒動の余波・活動を自粛
この一連のVALU騒動の炎上事件を受け、ヒカル氏は2017年9月4日「いつも応援してくださっている皆様へ」を投稿、長らく続けていた沈黙を破りました。
それによるとVALUの売り逃げ騒動にはVALU側も関与していたということです。
後にVALU側は動画内容を公式HP上において完全否定したのでどちらの言い分が正しいか現在までよくわかってはいません。
しかしながら、VALU騒動で迷惑をかけ炎上が終わらないことからヒカル氏は当面の間活動を自粛することを発表しました。
まとめ
以上がヒカル氏のVALU炎上騒動の経緯です。
しかしヒカル氏は引退したわけではありません。2017年11月18日から再び元気な姿を見せてくれています。炎上騒動の余波からか、以前のように毎日急上昇にのるようなチャンネルパワーはなくなったかもしれませんが、それででも200万人以上のチャンネル登録者が彼にはずっとついています。
そして「ここから這い上がる自分を見せたい」というモチベーションを胸に日々動画投稿をつづけています。
削除と炎上のギリギリを攻める過激な動画がウリのヒカル氏ですが、活動休止まで追い込まれるような動画はやめてほしいものです。
これからも軽快なトークと人を笑顔にさせる動画を作って、私たちを楽しませてほしいですね。