多くの視聴者を生き物の生態系で魅了し、自然界の食物連鎖も実感することができる、まさに理科の授業のようなYouTubeチャンネル・ちゃんねる鰐。そんな彼がオンラインイベント開催を発表しました。生物ライター平坂寛さんを迎えたオンラインイベント開催のきっかけから、ちゃんねる鰐のYouTubeについての想いまで、動画では話さないプライベートな内容を伺ってきました!
ちゃんねる鰐がYouTuberになったきっかけは「ピラニア」捕食シーンが人気に
ーーまずは、ちゃんねる鰐さんの生態からお伺いしていきます!「ちゃんねる鰐」はどんなチャンネルでしょうか?
ちゃんねる鰐(以下鰐):普通の人が飼育しないような様々な面白い生き物を飼育したり、日本全国様々な場所や海外に出かけて生き物の観察を行うチャンネルです。
ーー動画を遡ると、初投稿は9年前のようですね!ちゃんねる鰐さんが動画投稿をはじめたきっかけはなんだったのでしょうか?
鰐:元々生き物が好きで、個人的に撮影していたペットの動画を記録用にアップしたのが始まりでした。そこからしばらく動画は投稿していませんでしたが、久しぶりにYoutubeを開いてみるとピラニアに金魚を与える動画が物凄く伸びていて、こういう動画って需要があるんだなと思い投稿していこうと思いました。
↓こちらがピラニアの動画
ーーYouTubeをはじめて、チャンネル登録者数が増えてから周りの反応は変わりましたか?また、プライベートでは周りの人からはどんな性格だと言われますか?
鰐:生き物系のショップやイベント、施設などに行くと店員さんやお客さんから「いつも見てます!」と声をかけて貰えるようになりました。
友達からもよく「仕事先の人がファンだって!」とか「友達がファンだって!」って連絡を貰うようになりました。
プライベートではリーダー気質だと言われます。
ーー 鰐さんの2018年頃のツイートになるのですが、「会社を辞めた」というようなツイートがあったのですが、YouTubeだけで生活すると決められたのはいつ頃になりますでしょうか?
鰐:2018年の2月に決めていました。
以前勤めいていた会社の労働環境が厳しく、退職を考えていたことと、同時期にYoutubeでの収益が生活出来る水準にまで上がっていたので退職し、専念すればもっと伸ばせるはず!と思って退職しました。
↓退職後とみられるツイート
俺も最初は高い給料貰って、好きな事は趣味でやったらいいやって思って糞会社に勤めてたけど
60歳まで働いたとして40年くらい、睡眠時間や通勤時間含めると1日って働いてる時間の方が多いし、仕事って人生の半分以上の時間を占めてるんだよね
人生の大半を嫌な時間として過ごすのか と考えて仕事辞めた— 鰐◆5/29オンラインイベント (@wanivspbao) December 27, 2018
ーーちゃんねる鰐さんは多くの生き物をコンテンツにされていますが、一番人気なコンテンツは何でしょうか!またご自身で感じた、人気になった理由などはわかりますでしょうか?
鰐:一番人気のコンテンツは「捕食」だと思っています。
やはり生き物を飼育・観察していく上で最も面白いのは餌を食べている所を見ることだと思っていて。
特に肉食の生き物が生きた獲物を捕らえる様子は生き生きとしていて見応えがあります。
爬虫類や大型の肉食魚のような普通の人が飼育していない生き物の捕食シーンはその分見ることの出来る機会も少ないと思うので、興味を惹かれるのではないかなと思います。
↓多くの巨大な生き物と触れ合っている
一番危険なのは動物ではなく「チェーンソー」ちゃんねる鰐が語る飼育の苦労
ーーYouTubeの動画でも公表されていますように、100匹以上の生き物を飼育していると のことですが、全ての生き物を育むための総費用は月おいくらほどかかりますでしょうか?
鰐:電気・水道が約5万円でエサ代は3万円程度そのた消耗品で月2万円くらい使うと考えて10万円くらいでしょうか。
エサ代が高そうと思われがちですが、爬虫類や大型の肉食魚は毎日餌を与えないものが多いのと、野外で採取した餌を使ったり、安いお店でまとめ買いする事で餌代を抑えています。
↓もしよろしければこちらの動画でも赤裸々にご回答されているので一度視聴数ことをお勧めする
ーーそのような多くの生き物に囲まれて生活されていらっしゃいますが、お掃除でしたり、買い出しなど、特に大変なことは何でしょうか?
鰐:やはり毎日の世話が一番大変です。
餌やりや糞尿の掃除はまだ良いのですが、水の交換が一番大変です。
蛇や一部のトカゲ達は水に入ったり、水の中で糞をするのでその度に水を交換します。
オオトカゲの入る水入れはかなり大きく満水の状態だと持ち運べないのでポンプで排水して軽くしてから運んでホースで給水(ケージから出ようとするオオトカゲを牽制しながら)なので一苦労です。
魚やカエルの飼育水も定期的に水換えを行いますが、大型魚を飼育している水槽は一番大きなものだと600リットル程度の水量があり、排水するだけでもかなりの時間がかかります。
ーー上記のご質問と少し似てしまうかもしれませんが、ちゃんねる鰐さんが飼育されている中で特にお世話が大変な生き物第一位は何でしょうか?
鰐:ミズオオトカゲ(T+アルビノ)という個体です。
ミズオオトカゲという名前の通り水に入るのが大好きですぐに水を汚すので毎日のように水を交換します。
また、現状我が家で最も大きい生物でもあるので(110cm程度)水入れも大きいです。
外に出たがりで少しケージを開けると脱走しようとするのでそれを防ぎながら世話をしなければなりません。
牙や爪も鋭いのでそれにも注意が必要ですし、機嫌が悪いと尻尾撃ちをしてくる(当たるとミミズ腫れになる)それも注意しなければなりません。
ーー動画の方でも投稿されていますが野生サソリの捕獲や大蛇など、時々危険な生き物と触れ合うことがありますが、今まで危険な体験など起きたことはありますか?
鰐:危険な生き物と接する時は細心の注意を払っているので、今の所危ない目に遭った事はないです。
強いて言うなら、夜に沖縄の森の中を歩いていたら足元に毒蛇(ヒメハブ)がいたぐらいですが、こちらから刺激しなければ攻撃してきませんしそこまで危険な事ではなかったです。
むしろ最近、カメの飼育スペースを拡張しようと庭の木をチェーンソーで切っていたら間違って手も切ってしまった事のほうが危なかったです。
ミドリガメの飼育環境を広げようと思って庭の木をチェーンソーで切ってたら間違って手まで切ってしまったのでミドリガメは危険
さすが要注意外来生物ですわ pic.twitter.com/R1sfuMOWSJ— 鰐◆5/29オンラインイベント (@wanivspbao) May 13, 2020
ーーニシキヘビちゃんやゴキブリなどは最近飼われていますが、現在次に飼ってみたいなと目をつけている生き物はいますか?
鰐:オーストラアに生息するネオケラトダスという肺魚に高校生の頃から憧れています。
ワシントン条約で保護されている生き物なので流通量が少なく、値段も数十万円と高価な上、大型化するので巨大な飼育設備が必要ということで手が出せなかったのですがいずれ飼育したいと思っています。
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