企業とのタイアップのコツ「嘘はバレるんです」
「嘘はつかない」と話す佐藤は、企業とのタイアップでもそれを守っているそうで「PRに限ったことではなく、嘘はバレるんですよ。シャンプーを使ってるとか使ってないとか」とキッパリ。
続けて「サンプルが発売してないものだったらロフトにいって買ったりしますし、肌に合うか合わないかでお断りさせてもらうことも多いです」と毅然とした態度で話した。
そんな自身の信念と合理性に基づいてさまざまなタイアップをこなしているそうだが、『PR』という言葉には、どこか胡散臭さを感じる部分がある。しかし佐藤は『PR』に対し独自の解釈を持っているそう。
「私はPRってめっちゃ言う。隠すから悪いみたいな風潮になってると思うんです。だから広告案件なんですよってゴリゴリに言っちゃうんですよ。私が元々すごくいいと思っていて、サンプルをいただいて、やっぱりいいと思って、みんなに紹介したいと思いました。そういう背景まで視聴者さんに詳しく伝えます」
消費者からすれば、より良いものを購入したいはず。だからこそ、嘘はつかずにあえて、プロモーションということを全面に押し出す。こうすることで、どこか感じる胡散臭さを取っ払うというのだ。
企業との向き合い方、インフルエンサーが選ぶ時代
他方で、タイアップというのは企業からの依頼。いわば、商品を宣伝してくれという意向を汲み取らなくてはならない。そういったことから、企業から依頼を受けにくい部分もあるようだ。
佐藤ノアは「企業のイメージを押し付けてくるところは受けづらいです。絵文字とかまでうさぎさんで指定されたりとか。『普段うさぎさん使わないから』みたいな。語尾まで指定してくるところは、オリエンシート見ただけでやりたくないってなっちゃいますね」とバッサリ。
また「あとハッシュタグは付けたくないです。エンゲージすごく下がるんですね。5つ以上だと絶対やらないですね。4つだとギリ交渉します。文章次第で全然いいですよってなるんです。私のテンションも下がっちゃうので。だから、その人の日常に沿った案件の方が受けやすいですね」
佐藤ノアと焼きのりさんが実際に運用した上で築き上げてきた、SNSの運用術と哲学。セミナーでは他にも、SNSでのコミュニケーション方法や今後の展望についても触れていた。
こうしたノウハウは、時代が進むごとにさらに一般的になるだろう。クライアントがインフルエンサーを選ぶのではなく、インフルエンサーもクライアントを選ぶ時代に。双方がより良い結果を出すには、さらにマーケティングへの理解を深める必要がある。