中国ではホーム画面にされるほどのブームに
中国では3000万回以上再生され、Weiboランキング1位に
――日本で公開されたときも沢山反響がありましたが、中国で公開されたときは、それを上回る反響があったと思います。
あ:公開したタイミングが、中国の方々にとって大変な時期だったのですが、そんな中で私に対して「感動した」とか「ありがとう」とか「すごいワクワクが伝わりました」って、感謝の気持ちを伝えてくれる方も沢山いて、そういう熱いメッセージに、私の方が熱くさせられたというか。
力になれてうれしいとか、そういう気持ちではなくて、逆にめちゃくちゃ、こちらが熱くなりました。
「中国のファンは言葉の壁を超えてくる」あさぎーにょが感じた中国ファンの熱量
――中国で今回の動画を出す際に、工夫した部分はありましたか?
あ:劇中で自分の曲が主題歌として登場するのですが、その歌詞の翻訳を、VstarJapanにしていただきました。
VstarJapan楊さん:歌詞の翻訳は苦労しました。曲中で特に盛り上がるサビの部分は、英語と中国語を組み合わせて翻訳しました。特にこの部分が中国ファンの心に響いたようで、たくさんのスクショを送っていただきました。
※VstarJapanは日本人クリエイターやタレントの中国進出支援を行う企業。
あ:そうなんです!そこがすごい驚いたところなのですが、熱海の動画のワンシーンのスクショとか、歌詞のスクショとか、たくさん撮ってくれるんです。
中国のファンの方が待ち受けにしているって載せていた画像が「明日が来た!」っていうテロップ入りの、画面ブレブレの、なんかもう私すら映っていない…足しか映ってないシーンなんですよ(笑)
でも「その瞬間が感動したから」って言って、そのスクショを待ち受けにしてくれていたりとかして。
すごく言葉の壁を越えるというか、全然違う国のVlogを見ようっていう心が素敵だなって思いますよね。
日本ってそんな海外の曲、中国で流行っている曲、とかって「じゃあ聴こう」ってなったり、なかなか1位になったりすることがあまり主流ではないと思うんですけど
中国のファンの方の「意欲」というか、他の国のものでも受け入れてもらえるっていうのがすごい嬉しかったです。
――この公開時期も、今だからこそ公開した、みたいなところはあったのでしょうか。
あ:いえ、タイミングがたまたまその時期の公開になったんです。翻訳の時間とかもあったので。
ニュアンスの訂正とかをしていたら、たまたまそのタイミングになりました。
あさぎーにょ「言葉の壁も乗り越えてくるファンにワクワクした」中国でも大活躍の訳
あさぎーにょ中国デビューのきっかけは「動画の転載」
――あさぎーにょさんは中国での人気もすごくあって、Weiboだけではなく、bilibili動画や、TikTokなど、色んな媒体を通してファンがどんどん増えているようですが、何がきっかけになって、中国でコンテンツを出し始めたのでしょうか?
あ:きっかけは、私の動画が中国に転載されているっていうことを、前から聞いていて、別にネガティブな意味ではなく「えぇ!?」と思っていました。
わざわざGmailとかで、中国の方が「私に動画を翻訳させてください」とご連絡くださったり、
「あなたの動画はいま中国で沢山の人が見ています。だから私が翻訳してもっと届けたいです」って言ってくれる言葉とかもあって
「そんなことになっているんだ!」って思ったら「だったら自分で中国の方に向けて、発信したり、コンテンツ作ったりしてみようかな」と、気軽にはじめてみました。
――ではもともと自ら発信する前から、中国の方で人気があったということなんですね。すごいことですよね、それって。
あ:うれしいことですよね!驚きました。言葉も壁もあるのに、見てくれている人がいるんだって思ったら、ワクワクしました。
「ファンからのコメントを読みたい」自身でも中国語を勉強するあさぎーにょ
――中国へのコンテンツ配信を始めて、苦労したことはありましたか?
あ:あー…中国語が。やっぱり皆のコメントを読むっていうのが、すごく難しいので、今ちょっとずつですけど中国語を学んでいるっていう状況です。言葉の壁を感じましたね。
――ご自身で勉強されているんですね!
あ:そうですね、先生に教えてもらいながら。翻訳のサポートもしてもらっています。
VstarJapan楊さん:動画の翻訳は、弊社でも行っております。日中両国で環境や文化など、違うところはたくさんありますので。
あさぎーにょさんの動画は普段は基本的に日本に向けて発信するので、内容は場合によっては中国の視聴者がちゃんと理解できない時もあります。どうやってあさぎーにょさんが伝えたいことを、中国ファンにちゃんと伝えるか、という部分はすこし難しかったですね。
――中国の方向けにコンテンツ作りをされていますか?
あ:はい、しています!Weiboでは、中国の方に向けて中国語のメッセージで発信したりとか。時々、中国の方向けの動画を1本作ったりもしました。
あとカバー曲も、中国語で、中国の曲をカバーするっていうこともやってみたりしました。
中国向けコンテンツは日本文化を織り交ぜながら発信
――日本との違いで、コンテンツを作るときに意識しているところはありますか?
あ:そうですね…中国の私のファンの方は、私のことが好きって言ってくれる方以外にも、日本にそもそも興味があるとか、日本のコスメや日本の文化が好きっていう方が結構いらっしゃいます。
日本でやるよりはもう少し、「日本のことを伝えながら」というか。「日本ではこうしている」っていう情報を入れながら発信していくことには気を付けています。
――日中のファンで、あさぎーにょさんが感じる違いってありますか?
あ:日中のファンの方での違いは、「日本に興味がある人が私を通して情報を、発信を見たい」っていう方が多いところですかね。
でも、その他はそんなに変わりはなくて、年代や、私のファンの方はほぼ女性の方なんですけど、同じ層の方が見てくださっています。
私の動画とか発信の楽しみ方は、日本も中国もあまり変わらない感じなのかなあと思っています。
――今後中国で活躍を目指しているクリエイターさんにアドバイスはありますか?
あ:アドバイスは「一緒に中国語がんばりましょう」っていうとこですかね。
やっぱり中国語が分かれば、もっとファンの方のコメントや想いも分かるし、向こうの文化も交えながら発信できるので、一緒に勉強がんばりましょう、という気持ちです!