教育系YouTubeチャンネルとして2019年に急成長を果たした、オリエンタルラジオ中田敦彦(あっちゃん)の「中田敦彦のYouTube大学」。
以前からちらほらと「動画内での間違った情報」に関する指摘があったようだが、この度ツイッターで有識者などからの指摘や批判コメントが相次ぎ、炎上している。
中田敦彦のYouTube大学が炎上中!?
中田敦彦のYouTube大学「間違った情報が多い」とツイッターで炎上!
お笑い芸人であるオリエンタルラジオの中田敦彦が開設した、教育系YouTubeチャンネル「中田敦彦のYouTube大学」は、政治・経済や歴史といった様々なジャンルに関する講義動画を公開しているチャンネルだ。
►中田敦彦のYouTubeチャンネルはコチラ:中田敦彦のYouTube大学|YouTube
2019年9月4日にはチャンネル登録者数が100万人を超え、現在も人気のチャンネルとなっている(※現在はチャンネル登録者数非公開)
そんな中田敦彦のYouTube大学で公開される講義動画には、以前からちらほらと「間違った情報」についての指摘や批判が寄せられていた。
カジサックチャンネル出演時に動画のコメントについて語る中田敦彦(引用:https://youtu.be/gXZie9HYNkg)
その指摘や批判が今回遂に、ツイッターで大勢の方から寄せられ、有識者などのコメントも相次ぎ、大手メディアでも取り上げられ、炎上状態となっている。
中田敦彦の「動画の解説不十分な理由」と「問題点」
カジサックチャンネル出演時、動画の作り方を語る中田敦彦(引用:https://youtu.be/gXZie9HYNkg)
中田敦彦は動画を作る際、自分が元から持っている知識を喋っているのではなく、動画撮影前に一日ほどの時間を作って講義内容について勉強し、その瞬間の熱でしゃべっていると話していたため、「全てを完全には理解していない」「解説が充分でない」部分があるのは確かだろう。また、既存の本の内容で勉強しているため、その本の解釈が他と違っている場合もある。
きっと内容の正確さよりも、歴史や政治経済・宗教問題といった取り扱いにくい問題を面白おかしく、わかりやすく紹介することで、まずは視聴して興味を持ってもらうというのが元々の趣旨だったのかもしれない。
とはいえ、現在の中田敦彦そのものの人気、視聴数やチャンネル登録者数などの「影響力」を考えると、「誤った知識を発信する」ことで「(勉強のために利用している人などが)誤った知識をそのまま信じてしまう」という可能性があることは問題だろう。
もし中田敦彦の誤った知識を信じた方が、同じジャンルの情報を違う切り方で発信している方の発言を次々と否定・批判し始めてしまったら…そう考えると、内輪だけで済まされない問題なのだ。
中田敦彦のYouTube大学への指摘・批判多数!擁護の声も
中田敦彦のYouTube大学に対する批判・指摘相次ぐ
Youtubeのおすすめに中田敦彦の近現代中東史解説動画が流れてきたので暇つぶしに見ていたのだが、あまりの酷さに絶句してしまった。(リプに続く) pic.twitter.com/etqc32NMqs
— れおぽん (@PentanO102) January 11, 2020
現在もなお、ツイッター上では中田敦彦のYouTube大学で公開されている講義内容の「間違った情報」についての指摘はもちろん、批判なども相次いで寄せられている。
・オスマン帝国からの分離独立の順番をサウジアラビアが最初としている。おそらく18世紀の第一次サウード王国のことを言っているのだろうがこれは明らかに間違い。サウジアラビア建国は1932年。
・1868年の露土戦争でオスマン帝国が欧州領を喪失したとするが欧州領の喪失は1912年の第一次バルカン戦争— れおぽん (@PentanO102) January 11, 2020
大まかな歴史を辿るという趣旨は分かる。日本で知名度の低い地域を解説するのだからある程度噛み砕くのは当然だから。だが噛み砕く以前にムスタファ・ケマルをムスタファ・タマルとしたり、事実を歪曲して伝える講義を「大学」と言えるのか。氏の動画が広範な支持を得ている現状、人文学の敗北。
— れおぽん (@PentanO102) January 11, 2020
2ヶ月前に中田敦彦さんについて友人と話したときに
「あの人は『慶応的』な賢さで、知識を商売につなげるのがうまい。分かり易くて金になればちょっとくらい間違ってたっていいじゃんってとこがある。東大コミュニティが一番嫌うタイプではある。」
的な結論になった。彼は彼で割りきってんだろう。— 宇佐美典也 (@usaminoriya) January 14, 2020
中田敦彦はある意味「胡散臭い賢さ」を売りにしているタイプの芸人だとは思うけど、学術分野に土足で踏み込んで明らかな間違いや既に否定された説をドヤ顔で語られたら、そりゃ専門家はキレるでしょ。「面白いんだからいいじゃん」とか「ならお前がやれ」とか絡んでる連中はホント頭おかしいと思う…。
— 川満直哉/KAWAMITSU Naoya?️ (@rimroux) January 17, 2020
また「中田敦彦のYouTube大学」の内容について指摘したところ、ファンから罵詈雑言を含めた非難を受けたなどという経緯を含め「中田敦彦擁護派」についてのコメントも寄せられているようだ。
「中田敦彦のYouTube大学」の何がアレかって、間違いを訂正するためには見なくちゃいけないんですよ。動画ひとつ辺り20分~40分くらいはある訳ですよ。で、訂正するためには一応確認含めて調べなきゃいけないからそこも時間かかるんですよ。やったら支持者に怒られるわけですよ。最悪の状況でしょこれ
— 東條のと@新人歴史系VTuber (@Ayukawa_Reiji) January 13, 2020
私が中田敦彦のYouTube大学のイスラム解説の問題点について指摘した際にも、中田ファンだか信者だか動画運営者だか誰の仕業かわからんが、「売名」「嫉妬」「ファクトハラスメント」「権威主義」等々、私に対する人格批判というか冒涜というか罵詈雑言が雨霰の如く浴びせられた。 https://t.co/hvdUf0NXcy
— 飯山陽『 イスラム2.0』五刷決定、みなさまありがとうございます! (@IiyamaAkari) January 15, 2020
中田敦彦を擁護している人たち
「有名人に嫉妬しているんだろう」
「間違っていて何が悪い」
って感じで、普段我々が目にしているニセ科学や歴史修正主義界隈とは毛色が違いすぎる。こっちは「内容に問題がある」と言ってるんだけど、そもそも向こうは欠片も内容に興味ない気配が有る
— アオイ模型 (@aoi_mokei) January 15, 2020
中田敦彦を擁護する声も…ツイッター上では論争状態に
一方で、中田敦彦を擁護している方からは
- ・本人も解説が充分でないのは分かっている、興味を持ってもらうためにやっている
- ・そもそも歴史の真実は当事者しかわからない、国や人によって解釈も違う
- ・無料で見れるコンテンツにそこまでのクオリティを求めるのが間違い
- ・気になるなら自分でYouTubeで動画出して指摘すればいい
- ・あくまで既存の本の内容を解説しているので中田敦彦ではなく出典の方の著者に文句を言うべき
といった内容の反論や擁護も寄せられているものの、すぐに指摘や批判の返信が送られて、ツイッター上で論争状態となってしまっている。
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