「へんてこポップ」という世界観を映像や音楽、SNSを通して表現しているあさぎーにょさん。「もう限界。無理。逃げ出したい。」という動画が中国で3000万回以上再生されるなど、日中で活躍されています。そんなあさぎーにょさんに話題の動画についてや、世界中のファンに愛されるコツを聞いてきました!
あさぎーにょの頭の中から生み出されたストーリー
「もう限界。無理。逃げ出したい。」動画誕生のきっかけ
――まずは「もう限界。無理。逃げ出したい。」の熱海の動画が、Weiboランキング1位を獲得されたということで、おめでとうございます。
あさぎーにょさん(以下あ):ありがとうございます。
――この動画を作るきっかけになったのは、なんだったのでしょうか?
あ:元々、CHOCOLATE Inc. (以下、チョコレイト)とSPOTTED PRODUCTIONSが共同で立ち上げた微電影(ビデンエイ)のレーベル「37.1°(ナナドイチブ)」に参加させてもらえる、という話から始まったんです。
そのレーベルの作品の第3弾として、作り始めました。
※中国には”インターネットでの視聴を前提とした無料で見られる短編映画”という意味の「微電影」という言葉がある。チョコレイトが昨年12月に、日本ではまだ珍しい微電影のレーベル「37.1°」を発表した。
「Vlogから物語に繋がる」ストーリーはあさぎーにょの発想から
――撮影場所や、コンセプトは元から決まっていたのでしょうか?
あ:いえ、そういうわけではなくて。
第3弾として皆で作品を作ろう!って決まったときに、映像作品を何もないところから生み出すことから始まりました。
「私の作品、何作ろうかな」みたいな感じで、いちから考えました。
映像の中で私の曲を使うっていうことは決まっていたので、「楽曲で物語作りたいな」って思いついて。
でも、私のYouTubeの動画から急に物語やドラマが始まっても、ちょっと想像がつかないなって思ったので、
私のVlogの中でストーリーが展開していくっていう形をとりました。
前からそれはイメージしていたので「今回やってみたいな」と、決めました。
――「前からちょっと考えていた」っておっしゃりましたが、それは自分がVlogをしていく中で、「そういうのが始まったらおもしろいな」って自然と思い浮かんできたんですか?
あ:そうですね!
Vlogからストーリーになっていったりとか、あとは、今回のとはちょっと違いますけど
「Vlogかと思ったらそのカメラがどんどん転がって、なんかどっかいっちゃって、いきなりリアルからフィクションに変わる」っていう発想は今まであって…でもなかなかそれって実践する機会がなかったんです。
例えば、Vlogじゃなくても、生配信中にどんどんあり得ないことが起きていって…っていうそのリアルとフィクションを混ぜたいなっていう構想は前からあって。
大枠の構想は前からあったのですが、今回の動画の内容は初めて考えました。
あさぎーにょ動画への想定以上の反響に「驚き」
――そうだったんですね。内容も、だんだんと複雑になっていって、この時系列にこれが起こって、と…かなり構想を考えるのも大変だったと思うのですが、制作期間はどのくらいだったのですか?
あ:今回は、脚本を書いてくださる方、監督、チョコレイトのメンバーなど、皆で考えたので、トータルで1ヶ月くらいです。
めちゃめちゃ急ぎでやりました。
物語のメッセージに感銘を受ける視聴者が続出
――映画のようなストーリーに、見た方が驚いて、「勇気を貰えた」「結末に感動した」という声が多かったんですけれども、その反響についてどう感じますか?
あ:そうですね、あまり…その、作っている段階では全然イメージがつかなくて、皆の反応がどうなるのか全くわかってなかったです。
「感動」って言ってくれるのか「驚いた」って言ってくれるのか「新しいね」って言ってくれるのか…それとも「よくわからなかった」っていう可能性もあるし、どんなリアクションが返ってくるか分からない状況だったので、単純にもう嬉しいっていうか…。
「やったー!」っていうよりも、もうちょっと驚きのほうが大きかったですね。
「Vlogからショートフィルムに」ストーリーの複雑さゆえの苦悩
――映像が出来上がったとき、ご自身はどう感じましたか?
あ:すごい試行錯誤はあって。
フィクションに入っていくのと、私のVlogの要素の混ぜ具合が、”いかに私のVlog感を残したまま、すんなりショートフィルムの世界に入っていけるか”っていうところが、かなり試行錯誤したので
どんどんVlog要素を薄めていく作業がちょっと大変だった分、出来上がったときは「よし!」っていう感じで(笑)
――そうですよね。気付いたら第三者が撮影している視点になっていたりとか、とても精巧に作り込まれていますね。1ヶ月で作ったのは相当大変なんだろうなあっていうのを、感じました。
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